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第10回 新春雑感
 
 
新春の赤い実

  マンリョウ(万両)、センリョウ(千両)に合わせて、カラタチバナを百両、ヤブコウジを十両、アリドオシを一両と言って、昔から身近な赤い実を楽しんできたのはほほえましい。実の数によるようだ。アリドオシの名の由来は、そのトゲがアリをも貫き通すということらしいが、千両、万両有りどおし(いつもある)との語呂合わせで、めでたい仲間入りである。
 七草粥を食べられた方もおられることでしょう。食べ物に季節感が減った昨今だが、昔ならば青野菜の少ない季節に自然の旬の贈り物として楽しみ味わった生活の知恵でしょうか。その気になれば、まだまだ、近くで手に入るのが嬉しい。
 
観察と発見と

  正月明けから家族の絆や命の大切さを教えられるニュースが多かった。
 久しぶりにフリッシュ(Karl von Frisch:動物学者、ノーベル医学生理学賞を受賞)のミツバチの本を読んだが、考えさせられることが多かったのでご紹介したい。発見に至る実験と観察の記録は実に素晴らしく、シートンの動物記もそうだが、読みながらにして少年時代の自分を重ねて陶酔する。
 
小さな生き物から教えられること

  ミツバチは女王バチを中心とした代表的な社会性昆虫であり、役割分担がしっかりしている。働きバチは一生のうち、前半は育児・清掃などの巣内作業につき、やがて門番となり、蜜集めに加わるようになる。彼らはたくさんのコミュニケーション手段を持っており、巣に帰った偵察バチが蜜のあった場所の方角や距離までをも「収穫ダンス」によって仲間に情報伝達することはあまりにも有名である。ダンスを始めると、周りの仲間も興奮し、ダンサーに触覚で触れることで蜜の香りまで覚えるという。また、彼らは変温動物であるが、巣の中の温度を集団の力で見事に制御するワザも持っている。
 そんな働きバチを1匹だけ捕まえて飼えばどうなるだろう。自然状態での寿命が30日はあるのに対し、生きるための環境条件を万全に整えても、1匹飼いでは数日しか生きないらしい。まさに孤独感に苛まれた死としか思えないのである。
知能が高度に発達した人類(と思っているだけかも知れないが)も、コミュニケーションの大切さに関しては、小さな昆虫や動物の親子の行動から教えられることが多く、それによって、ヒトはもっと優しく、自分の心も豊かになれるものである。
 
経験は宝物

  2007年問題はプラス思考でありたい。定年退職すれば、自分の世界であった職場の仲間から離れ、仕事もなくなることが孤独感や引きこもりの誘因となるだろう。ところが、一人でやれることだって世の中に溢れており、多くの人がそれを待っているのである。長年、仕事や趣味で培ってきた経験は宝物であり、それを地域に生かすことで、自らも生きがいや充実感を得ることになる。さらに、その宝物をお互いに共有することは、即、「生涯学習」であり、力強い「まちづくり」や「地域福祉」の基盤になると確信している。
「コミュニケーション」は今年もキーワードになりそうである。
 
 
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